凍らせられないけど、保冷は得意 !?
あまり知られていない冷凍車の秘密
冷凍車の機能や冷凍機が故障した場合の温度変化とその時の対応方法など、冷凍機について知って頂きたいことをお伝えしています。知られざる冷凍車の世界をご覧ください。



凍結処理された商品を運びます
実は、冷凍車は商品を「凍結させる」ための設備を持っているわけではありません。すでに凍結処理された商品を輸送するためのものであることが一般的です。つまり、凍結が必要な商品については、事前に凍結処理を施しておく必要があります。冷凍車を使用して商品を凍結することはできませんが、凍結済みの製品を輸送する場合には非常に効果的です。


冷凍車は冷凍品の品質を保持する機能がある
冷凍車は、商品を低温で輸送するための特別な車両で、通常は冷凍または冷蔵庫内での保管を目的としています。冷凍車は、一定の温度を維持することができるため、凍結した状態で商品を運ぶことが可能です。


輸送中に冷凍機が故障したらどうなるの?
故障後冷凍車内はほとんど温度が変わりません。

これは、夏場、外気温が41℃の時に冷凍機に負荷がかかり過ぎて故障した時の冷凍車内の温度の変化を表したグラフです。15時過ぎまでは、マイナス23℃を保持しており、11時間後の翌2時に納品をしましたが、その時の温度は1℃~2℃でした。
11時間経過しても商品温度は-16.5℃を保持します。
商品温度を測定しましたが、マイナス16.5℃でした。念のため、サンプルを抜き取り品質検査を実施しましたが、品質には異常はみられませんでした。冷凍車の断熱材は年々よくなっております。弊社の車両ですと、天井・側面共に15㎝の断熱材で仕切られています。


フードロス削減にも繋がります。
廃棄処分になるケースが増えています。
特にここ数年、夏の猛暑が続いており、冷凍車への負荷がかかり、故障が増加傾向にあります。その中で、荷主さまとしてもやむを得ない苦渋の決断かもしれませんが、故障のご連絡を入れてすぐに廃棄を決定するケースが多くなっているのが現状です。

品質検査を推奨しています。
当社では、冷凍機が故障した際は、すぐに廃棄処分にせず、品質検査を推奨しております。
上述のとおり、冷凍車が故障した11時間後であったとしても、品質検査の結果、商品温度はー16.5℃を保持しており、品質に異常も見られないといった実例もあります。
当然のことながら、冷凍車の故障が発生しないことが一番ではありますが、地球温暖化やフードロス削減が叫ばれる今、すぐの廃棄処分ではなく、品質検査をご検討ください。